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挙句 あげく

2017年04月16日
「A あげく B」 という表現では、
A=「よくないこと」と話者が考えることがら
B=「Aよりもさらによくないこと」と話者が考えることがら
でなければなりません。
(文法的に否定形というのではなく、内容が話者にとって
「よくないこと」「ひどいと思うこと」であればよいのです)
そして、起こった順序としては
AはBよりも前です。Bは、この話題についての最終段階
です。そして、それが最悪の段階でもあります。
AとBにはとくに因果関係がなくてもよく、
「一連のことがら」であれば使えます。


彼は、借金を重ねたあげく、外国へ逃げてしまった。
(A=借金をかさねた、B=外国へ逃げた)

どちらの服を買おうかと、1時間も迷ったあげく、
買わないで帰った。
(A=1時間も迷った、B=買わないで帰った)

これに対して、「A 結果 B」では、
A,Bともに、よいこと、悪いこと、中立的なこと、
なんでも使えます。
起こった順序はAのあとBで、
Bは「Aが起こったために」起こった、という因果関係が
必ずなければなりません。
以上の点が「あげく」との違いです。


彼は、借金を重ねた結果、誰にも信用されなくなった。
(この文の場合、「あげく」も使うことができます)

一生懸命勉強した結果、入学試験に合格した。
(「あげく」を使うことはできません)
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