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骨の髄までしゃぶるような

2022年11月15日
ママ友に骨の髄までしゃぶられる


知らない土地で心強い友達ができたと喜んでいたのも束の間、笑顔の裏に隠されていたM子の本性を知ることになる。



M子が「11時ごろに行くね」と言うので、お昼前には終わるだろうと思っていたのだが、13時になっても帰る気配がない。




話が横道にそれっぱなしで、建設的な会話ができないまま、そろそろおなかもすいてきた。結局お昼ごはんを作って出したのだが、M子は食べ終わったらすぐに帰宅。それから毎回、昼ごはんを食べては帰るということが続いた。


どうやら彼女は、お昼をうちで食べて1食分浮かせようという魂胆らしい。



玄関に積み上げていた「青森りんご」の箱を見つけたM子は、「あっ、蜜入りりんご、おいしいよね」と、私がりんごをおすそわけするのを待っている。大量にあったので10個ほど袋に入れて渡したら、いそいそと帰っていく。私は即座に、お歳暮の品々を目につかないほかの部屋に移動した。



ある日彼女が、「おとといは資料の整理で午前さまだったの。あ~疲れたわ。しんどかった」と恩着せがましく言ってきた。



私が、「ありがとう。大変だったね」と言うと、すかさず「夫がお油のおいしいのを探しているの。前に食べたの、おいしかったね」と催促してきたのだ。




そして次にM子のターゲットになったのは、隣に住む祖母宅の家庭菜園。外の畑に目をやりながら、「明日の子どものお弁当に青いもの(つまり野菜)がいるの。少しちょうだい」と言うのだ。





一度許すと図に乗ってしまうと思ったので、「私は太くて大柄だけど、M子さんはスマートだからサイズが合わないでしょう」と言って拒否。3度ほど「貸してくれない?」と頼まれたが、「スーパーに素敵なコートがいっぱい売っているわよ」とあしらった。





それからM子と会うときは、Tシャツとジーパンにエプロンという姿を貫いた。



しかし、しぶといM子は、まだ私に無理難題を言ってくる。



プロに頼むと一枚数万円は覚悟しなくてはならない。



「ねえ、書いてくれない? 画用紙でいいから」と。だいたい、書道の先生に画用紙に書いてなど失礼な話だ。そのうえ無料で書いてもらおうとする、この人間性が嫌でたまらない。もちろん丁重にお断りした。





後になって人から聞いた話では、M子の家系はみんな口が上手で、M子の母親も人にたかるのが得意だそう。



骨の髄までしゃぶるような女、M子。心の中で天罰が下れ、と祈っている。

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